2025年度は、「年間キャンペーンを主とした、広告活動の進化」の方針の下、社会の変化を見据えたテーマ設定により、価値ある広告・クリエイティブを制作し、人々の行動・社会の動きへとつながるようなメッセージの発信に努めていきます。
ACジャパンは1971年の創設時から「公共マナー」「いのちの大切さ」「環境問題」など様々なテーマでキャンペーンを展開してきましたが、一方で社会が抱える課題はますます多岐にわたり、未だ解決に至っているわけではありません。
そのような課題に対して、公共広告はどうあるべきなのか、どのようなメッセージを発信していくべきなのか、ACジャパンの活動の重要性がますます高まっているなか、2025年度全国キャンペーンのテーマを設定しました。
●全国キャンペーンA―進化するデジタル社会をどの様に生きるか考えよう
デジタル化の進展により、人々は様々な恩恵を受けている一方、フェイクニュース、誹謗中傷などの社会課題も多くなってきている現代社会。人間関係が希薄になりつつある中、よりよい社会を築いていくにはどのように生きていくのか。全国キャンペーンAは「進化するデジタル社会をどの様に生きるか考えよう」をテーマに企画を募り「フェイクは、ホンモノみたいな顔をする。」という作品に決定しました。この作品では昨年度と同様、広告表現として手話と字幕(オープンキャプション)を取り入れた情報保障の取り組みを実施しています。
●全国キャンペーンB―もったいないの精神
「環境問題」や「食品ロス」、「SDGs」といった言葉が生まれるはるか前より、日本には「もったいないの精神」が根付いています。「モノを大切にする」「モノや能力を最大限に活用する」という古来からの日本人の精神を改めて理解し、日頃の行動につながるような提言・発信を行いたいと考え、全国キャンペーンBでは「もったいないの精神」をテーマとしました。採用されたのは「We are モッタイネーティブ」という作品で、従来同様、英語字幕対応を実施するとともに、今年度も日本語のクローズドキャプション字幕による情報保障の取り組みを行っています。